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2016年12月24日

ヒロイズムA.I.R. ジアンサー カリプソLJ インプレ

ヒロイズムA.I.R. ジアンサー カリプソLJ インプレ購入から約1年半が経ち、ある程度使い込んできたOFTの「ヒロイズムエアー ジアンサー(HIROism A.I.R. The Answer)」シリーズのジャーキング用のショートロッド「カリプソLJ」のインプレをそろそろ書いておきたいと思います。

ヒロ内藤さんが“究極のロッド”としてこだわって作り上げたロッドです。
基本的なスペックとしては5.5フィートの超ショートロッドで、ダイワのAGSガイドがスパイラルセッティングされています。
カリプソにはSJとLJがラインナップされており、SJはスモールジャークベイト、LJはラージジャークベイトの略です。
ちなみにSJは4インチまで、LJは4~5インチのミノーに照準を合わせているそうです。
またSJはLJよりも曲がりのポイントがより先端になっているため、細かい動きを出しやすくなっているとのこと。

ヒロイズムA.I.R. ジアンサー カリプソLJ インプレまず、キャスタビリティーですが、これは本当に圧巻です。
5.5フィートという短さに加え、ブランクの性能やAGSガイドの恩恵なのでしょうか。
キャスト後のロッドの“ブレ”が瞬間的に収まります。
これはキャストした1投目から、「おおっ!」となりました。

リールは「SSSV(スティーズ105SVスプールを使うこともあります)」を使用していますが、キャストについて9センチ(3.5インチ)クラスのミノーでも狙ったスポットに「シュパッ!」っと吸い込まれていくような感じで、キャストが上手くなった気がします(笑)
もちろんもう少し大きな「メガバスのワンテン」などでも、狙ったところにズバズバと入っていきます。
使用前に気になっていたスパイラルガイドも、キャストしてみると違和感は全く感じませんでした。

トゥイッチングやジャーキングの動作も、ロッドの短さのおかげで細かい動きが思い通りに入れられます。
私が多用する9センチクラスのミノーにおいては、LJでも非常に快適にこなせます。
SJだともっとシビアなアクションにも対応出来るのかもしれませんが、私程度の技量では全く不満は感じません。

カリプソLJを使う前は6.5フィートのロッドを使っていましたが、全く比較にならない“精度”で仕掛けていけます。
ダムのバックウォーターにある岩のギリギリ横に打ち込んで、流れを感じながら思い描いた幅でジャークさせることも可能です。

またミノーだけでなく、小さ目のペンシル(スーパースプークJr.クラス)を使う分にも、ショートロッドだけに非常に“楽”です。
6.5フィートだったら、10センチ動いてしまうところが、このロッドでは5センチで同じ動きが出せるというイメージです。
つまり魚が出そうなピンスポットの中で、より多くのバイトチャンスを作り出せるという点でもショートロッドの恩恵は計り知れないです。
ただ、大型ミノーのリッピングなど、継続的にロッドに大きめの負荷を掛ける場合は、やや力負けする感覚は否めません。

ヒロイズムA.I.R. ジアンサー カリプソLJ インプレしかし、見た目は随分華奢ですが、魚を掛けた後は大変粘り強く、バックウォーターのかなり速い流れの中から50近いバスを何本か引き抜きましたが、パワー負けすることは一度も無かったです。
大き目のガイドかつスパイラルなので、強引に曲げていってもラインがブランクに触れず遠慮なく力をかけていけるという安心感もあります。
(マイクロガイドはガイド重量を軽く出来る反面、曲がった際にラインがブランクに触れ、ラインを傷つけてしまうという欠点があるそうです。)

次はブランクについてですが、このロッドはオフトから発売されていますが、ダイワが製造しており、そのブランクはHVFです。
ダイワにはもっとレジン量を減らしたSVFなどがありますが、何故HVFなのか?というのをヒロさんに聞いてみたところ、“ロッドの耐久性”を考えてのことで、あえてSVFではなくHVFにしているという答えを頂きました。
例えばシーバスロッドのモアザンにはSVFが採用されていますが、ジギングロッドのソルティガにはHVFが使われていることからも、SVFはHVFの上位互換というわけではないということですね。

また、このロッドの開発期間は非常に短かったそうで、それはESS(感性領域設計システム)という技術のおかげだそうです。
簡単に言うと、感覚として「もうちょっとココをこうしてほしい」というようなリクエストに対して、設計上どこをどう変更すれば求める感覚を出すことが出来るのかを導き出せるシステムです。
パターンを変えていくつか試作して、その中から求める感覚に近いロッドを選ぶのではなく、求める感覚からどのように設計すればいいかを解析・設計することが出来るので、人の感性をロッドに反映することができ、同時に開発の時間短縮も可能になるそうです。
カタログにはチラッと書かれている程度ですが、使った時の気持ち良さなどの“感性領域”を設計出来るというのは、何とも凄い話ですね・・・

まぁ色々と書きましたが、現時点でこのロッドは“素晴らしい”の一言に尽きます。
ただ、デメリットが無いわけではありません。

まずAGSガイドはカーボン製の為、ボートのデッキ上で踏んでしまった場合、変形ではなく破損してしまいます。
それ故に扱いにはかなり気を使わないといけません。

それよりも、最大の問題点はその販売価格の高さ・・・税別67000円は高すぎます。
店頭に置いている店も極めて少ないので、触ってみて考えることも困難です。
しかもOFTはそれほど値引きは期待できないので、実売価格も高くなります。
ちなみに保証書の免責額は36500円というかなりお高い設定です^^;

普通ロッドを作る場合、最初に販売価格を決めて、その範囲内で設計していくものです。
しかし、販売価格に上限を設けずに、「とにかく良いものを!」とやってしまったらこうなってしまうという見本かもしれません(笑)
ただ、このロッドは“唯一無二”です。
「ジャーキングロッドで金に糸目をつけず本当に良い物が欲しい!」という人には、超オススメできます。

また、HIROism A.I.R. The Answerシリーズには他にも3本ラインナップされており、ヒロ内藤さんの大ファンである私は「バウンスPD」も所持していますが、バウンスPDは唯一無二ではなく、同じような使用感でもっと安価なロッドがあると思います(笑)

最後になりますが、このロッドに出会ったおかげで、私はAGSガイドの虜になってしまいました。
手持ちのシーバスロッド(旧型モアザン)もAGS化しましたが、非常に良いです。
ただ、シーバスロッドのようなブランクそのものの“しなり”が大きく、ガイドとガイドの距離が長いロッドよりも、バスロッドのようなガイド間の距離が短く、気持ちいい振り抜けが求められるショートロッドにこそ使われるべきだと感じています。




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この記事へのコメント
わかりやすい!
Posted by コマツタ at 2016年12月24日 13:40
恐縮です(笑)

しかし近年のロッドの進化は本当に凄いです。
Posted by T.A.K.U.T.A.K.U. at 2016年12月25日 23:07
 
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